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クーリングタワーの構造と点検方法、法令に基づく管理ポイント

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工場設備や商業施設、オフィスビルなど、多くの建築物で使用されるクーリングタワー(冷却塔)は、設備の熱を効率的に冷却するために欠かせない装置です。適切な維持管理を行わないと、設備故障や省エネ性能の低下だけでなく、レジオネラ属菌の発生といった健康被害にもつながる恐れがあります。

この記事では、クーリングタワーの構造ごとの特徴と点検方法、さらに法令に基づく点検・清掃の要件について詳しく解説します。

1. クーリングタワーの基本構造

クーリングタワーは主に以下の部品で構成されています。

・送風装置(ファン)
・ドリフトエリミネーター(飛沫除去装置)
・散水装置(スプレーノズル)
・充填材(フィル)
・冷却水流路
・水槽(ベイスン)

構造により、開放型(湿式)と密閉型(乾式)に大別されます。

2. 開放型クーリングタワー(湿式)

外気と直接接触する方式で、冷却効率が高く多くの現場で採用されています。水の蒸発を利用して熱を放出するため、スケールやスライム、藻の発生に注意が必要です。

《主な点検項目》
ファンやモーターの異音・振動
ノズルの目詰まり
充填材の劣化や汚れ
ベイスン内のスラッジ
ドリフトエリミネーターの破損

《点検頻度の目安》
毎月:外観点検・振動確認
半年:内部清掃・スケール除去
年1回:モーター分解点検、潤滑・部品交換

3. 密閉型クーリングタワー(乾式)

冷却水は密閉された配管内を通るため外気と接触せず、衛生的です。スケールや腐食の発生が少ない反面、冷却効率はやや落ちます。

《主な点検項目》
熱交換器の汚れ・目詰まり
外装の損傷
ファン・モーターの動作確認
外気吸込口の清掃

《点検頻度の目安》
月1回:電流値・騒音チェック
半年に1回:配管と熱交換部の洗浄
年1回:潤滑油補充、構造部の点検

4. 法令に基づく管理基準

特に重要なのが、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(ビル管理法)」に基づく点検義務です。

《主な法的要件(抜粋)》
特定建築物における冷却塔は、使用開始時および使用期間中1月以内ごとに1回、定期に汚れの状況を点検し、必要に応じて清掃や換水を行うこと(厚生労働省令より)
レジオネラ属菌対策として、定期的な水質検査や消毒、飛沫防止措置が必要
点検結果は記録・保存(3年間)

出典:建築物における衛生的環境の確保に関する法律等関係法令/厚生労働省

5. 点検・清掃の実務ポイント

点検前に設備の停止・事前通知の徹底
目視・触診・音診の併用で異常を早期発見
点検記録を残し、次回対応に活用
消耗部品(ノズル・ベアリング等)は予備を常備

まとめ

クーリングタワーは、適切な管理によって初めてその性能を十分に発揮します。構造に応じた点検方法を理解し、法令に準拠した点検・清掃を行うことが、長期的な設備運用と公衆衛生の両立につながります。特にレジオネラ属菌対策と定期点検の法的義務は、企業の社会的責任としても見逃せません。現場の実情に応じて、定期的なメンテナンス体制の整備を進めましょう。

また、工場メンテナンス.comでは、定期的な点検・清掃をサービスとして提供しています。お客様の状況に合わせた対応が可能ですので、社内スタッフだけでは対応できないなどのお悩みがありましたら、まずは一度ご相談ください。

工場メンテナンス.comご提供サービス → クーリングタワー(冷却塔)洗浄・部品交換

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